木花

コノハナ

「宇宙時計」

図形が語る宇宙想像の物語

絵・文 辻 麻里子

 

何年か前に辻麻里子さんの

「22を超えてゆけ」という本を読みました。

ナチュラルスピリットから発刊されているその本の

そこに書いてある世界感というのは

当時の自分にはよくわからなかった。

でも、なぜか、わたしはずっとその本が好きでした。

 

今春、「藍の書」が発刊されたことを偶然知り

久々に彼女の世界に触れました。

「22を超えてゆけ」の続編が出ていたことや、

二〇一七年に辻さんは宇宙へ帰ったこと、

そして、「宇宙時計」という本があったことを知って

手にしてみたいと思いました。

この本が生まれた経緯は「藍の書」に記されています。

福島の原発が事故を起こした二〇一一年の

クリスマスに発刊されたこの本は

今年五月に増刷され、わたしの手元に届きました。

 

これは、チェルノブイリの、福島の、原発事故により

健康を損なった子どもたちの、

世界中の子どもたちのための、美しい図形の本です。

円のなかに増えていく線。数字。

そして、絵が持つメッセージ。

手書きの線には、機械的に描かれた線には無い力が

確かにあります。

整合性のある絵は、本来の自分に

チューニングしてくれると言います。

そういうことの全てに、わたしは惹かれて

チェルノブイリの子どもたちに

この本を届けたいと思ったのでした。

自分自身のために、大切な人たちのために、

力になるために、

この本はここに在るのだという気がします。