木花

コノハナ

「ヨーコさんの”言葉” それが何ぼのことだ」

佐野洋子・文 北村裕花・絵

 

佐野洋子さんの本を読みたいなぁと思って

図書室で手にした本です。

 

その1 せめてこれ以上、誰も何も考えないで

便利な世の中の、便利さを問う、ヨーコさん。

むらのわで表現したかったことや

いま自分を取り巻く社会のことを改めて考える。

社会の波にのまれ、時には波に乗り、それでも

社会と自分の芯が遠く隔たっていることを感じる。

 

その9 フツーに死ぬ

病にも死にも大騒ぎをする人間と

淡々と全てを受けいれていく動物の、生の在り方。

 

週末、在宅医をしているお医者さんの話を伺った。

病院というのは、医療を施し命を救う場である。

死を看取るようには機能していない。

でも現代は、殆どが病院で死を迎える。

からだがもう栄養を不要として、水分も絞っていくときに

点滴を与えてむくませて、痰がからんで苦しませる。

いらん医療をしてしまう。そういうこともあるという。

家で死ねず、病院で死んで、斎場でセレモニーをしては

子どもたちがその死に直に触れる機会がない。

命のリレーが見えない。

 

人間は、いらんことを一杯している気がする。

いのちが、つながっていかない。

 

もっと素直に質素に、豊かに生きられないものか。

そういうことを、しみじみと感じる一冊です。