慢性腎機能不全のため血液透析を受けており、一九九八年に
「僕は生きたいのです!」という彼のことばに動かされ、
希望していた腎臓移植手術の費用六万ドルを支援するため
美杉むらのわ市場でも昨秋
チャリティーバザーを開かせていただきました。
その後、支援が叶い、奇跡的にドナーも見つかり
今年の五月十一日には、手術成功の一報が届きました。
自分の力だけではどうしようもないことが
想いをことばにしたときに、動き出すことがある。
或いは、想いが祈りとなって、動き出すことがある。
追い込まれたときに自分だけが押せる、いのちのスイッチがある。
彼のいのちが、現実を引き寄せたのだな、と思うのです。
手術ができることになったよ、と
わたしは多分、生まれて初めて
自分以外の誰かのことがうれしくて泣きました。
ご協力いただいた皆さまのおかげです。
ありがとうございます。
この後も、回復治療は一年続き
生涯にわたり検査と二種類の薬が必要で
彼は、その為の費用も捻出していかなくてはなりません。
元気で働けるからだがないときの
こういう負担はこころを締め付けます。
わたし個人にできることは小さくても
この縁を受け止めて
これからもできることをしていきます。
彼のいのちは、わたしのいのちでもあると感じているのです。